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【IT業界採用人事】勉強する時間がないけど、業務の中でITにつながる経験はつくれる

勉強する時間がないけど、業務の中でITにつながる経験はつくれる

「IT業界には興味がある。でも、仕事が終わるころにはクタクタで、そこから勉強する余裕なんてない」

働きながら転職先を探して、ITについて調べて、プログラミングも勉強する。やったほうがいいと分かっていても、毎日続けるのはなかなか大変です。勉強できなかった日に、「今日も何もできなかった」と焦ってしまうこともあると思います。

採用担当として未経験の方とお話ししていると、勉強時間をつくれないことに引け目を感じている方が少なくありません。

ただ、お話を聞きながら私が感じるのは、ITにつながる経験は、仕事が終わったあとにしかつくれないわけではないということです。今の仕事を少し振り返ってみると、すでにそのきっかけを持っているかもしれません。

ーこの記事を書いた人ー

池田さん

株式会社PRUMの採用人事

「今何ができるか」ではなく、「これから何をしたいか」  ー池田 萌乃
新卒でIT・通信系の会社に入社し、システム導入支援やサポート業務を経験したのち、株式会社PRUMに入社。現在は採用ユニットで、候補者一人ひとりの「今何ができるか」ではなく「これから何をしたいか」に向き合いながら、採用活動を担当しています。未経験からIT業界を目指す方が抱える悩みや疑問に、なるべく正直に、寄り添いながら向き合うことを大切にしています。

「この作業、もう少し楽にならないかな」

池田さん

「ジョブ・クラフティング」という言葉があります。少し難しく聞こえますが、任された仕事をきちんと行いながら、自分なりにやり方を工夫していくという考え方です。

たとえば、毎週同じ内容をExcelへ入力しているとします。時間はかかるけれど、ずっとこのやり方だから仕方がない。そう思って続けている作業は、意外と身近にあるものです。

そこで一度だけ、「もう少し早く終わらせる方法はないかな」と調べてみる。Excelの関数を使って、手作業だった計算を自動でできるようにする。入力する場所を整えて、間違いが起きにくい形に変えてみる。こうした工夫も、ITにつながる経験のひとつだと私は思っています。

参考書を読んだり、プログラムを書いたりすることだけがITの勉強ではありません。仕事の中にある不便に気づいて、使えそうな方法を調べ、実際に試してみる。その経験から学べることもあります。

事務の仕事なら、同じデータを別のファイルへ何度もコピーしているかもしれません。営業の仕事なら、似た内容のメールや報告書を毎回作っていることもあるでしょう。販売や接客の仕事でも、在庫の確認や引き継ぎに時間がかかることがあると思います。

普段の仕事で、「少し面倒だな」と感じている作業はありませんか。Excelの関数を使って計算を簡単にする。Googleスプレッドシートで、バラバラになっている情報をまとめる。会社で使える環境であれば、マクロやGASについて調べてみる方法もあります。マクロやGASは、毎回同じように行っているパソコン上の作業を、自動で動かすための仕組みです。

もちろん、最初から難しいものを作る必要はありません。入力した数字が自動で合計されるようになった。毎週時間がかかっていた集計が、少し早く終わるようになった。本人にとっては小さな変化でも、そこには「困っていることを見つける」「方法を調べる」「実際の仕事で試す」という経験があります。

ただし、仕事で使うデータやシステムを、自由に変更してよいわけではありません。新しいツールを勝手に入れたり、会社の情報を外部のサービスへ移したりせず、社内のルールを確認してください。分からない場合は、上司や担当部署へ相談してから進める必要があります。

自分では「普通のこと」だと思っていても

ITの経験と聞くと、「プログラムを書いた」「アプリを作った」といった分かりやすいものを想像するかもしれません。そうした経験がないと、「自分にはアピールできることが何もない」と感じてしまう方もいます。

でも、候補者の方からこれまでの仕事について伺っていると、ご本人が普通だと思っていた行動の中に、その人のよさが見えることがあります。

人によって引き継ぎの内容が違っていたので、手順を整理した。必要な資料が見つかりにくかったので、保存場所を分かりやすくした。質問されることの多い業務について、初めて担当する人でも分かるようにマニュアルを作った。どれも、プログラミングの経験ではありません。それでも、分かりにくいものを整理したり、使う人の立場でやり方を考えたりすることは、ITの仕事でも活かせる考え方です。

周りからよく頼まれていたことを思い出してみるのもよいかもしれません。「この資料、見やすくまとめてもらえない?」「この作業のやり方を教えてほしい」「もっと簡単にできる方法はないかな」。そんなふうに頼まれたことがあるなら、なぜ自分に声がかかったのかまで考えてみる。自分では気づいていなかった得意なことが、少し見えてくることがあります。

最初から何でもできる必要はない

池田さん3

未経験からIT業界を目指す方と話していると、「アプリを一人で作れるくらいにならないと、IT業界では働けませんか」と聞かれることがあります。

IT業界にあるのは、高度な開発を行う仕事だけではありません。システムが問題なく動いているか確認する仕事、決められた手順に沿って動きをチェックする仕事、パソコンやツールについての問い合わせに対応する仕事などもあります。資料作成や進み具合の確認を通して、周囲を支える仕事もあります。仕事内容によっては、販売や接客で身につけた説明する力、営業で身につけた人との調整力、事務で身につけた正確さを活かせます。

もちろん、未経験で入社すれば、すぐに希望する仕事が何でもできるわけではありません。仕事を覚えながら、必要なことを学ぶ時間は必要です。だからこそ、最初の仕事だけで、その先のキャリアまで決めなくてもよいと思っています。

はじめは、教わりながら任された仕事をできるようになる。その中で経験を重ねるうちに、自分の得意なことや、もう少し学びたい分野が見えてくる。そこから、次に身につける技術や目指したい仕事を考えていく。PRUMでも、IT業界で最初の仕事に就くことだけではなく、その経験を3年後のキャリアへどうつなげていくかを大切にしています。

今の仕事を工夫したからといって、それだけでプログラミングの知識が身につくわけではありません。目指す仕事によっては、別に勉強する時間も必要になります。それでも、勉強する時間がない日は何もできない、というわけではないと思います。

いつもの仕事で感じている、ちょっとした不便。自分では当たり前だと思っているけれど、なぜか周りからよく頼まれること。そこに、これから身につけたいことや、IT業界で活かせることを考えるヒントが隠れているかもしれません。

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