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元ヤフーエンジニア社長が考える、AIに仕事が奪われないと思う理由

元ヤフーエンジニア社長が考える、AIに仕事が奪われないと思う理由

こんな方に読んでいただけると嬉しいです。

  • AIの進化を見ていて、正直この仕事を選んで大丈夫なのか不安な方
  • 「AI時代、エンジニアってオワコンなのかな」と将来に迷っている方

こんにちは、元Yahooエンジニアで、株式会社PRUMの代表をしている岩本です。

ChatGPTやClaudeがどんどん賢くなって、コードもエラー対応も驚くほどのスピードでやってのけるようになりました。それを見て、「AIに仕事、取られません?」というのが、正直一番よく聞かれる質問です。

確かに、単純に計算すれば「取られる」と言えそうな理屈もあります。でも僕は、「AIでエンジニアの仕事がなくなる」とは思っていません。

むしろ最後まで人間にしか担えないもの、それも1つだけあると思っていて、それが「責任を取る」ということです。

ーこの記事を書いた人ー

株式会社PRUM代表取締役岩本_稜平

岩本稜平

<経歴>
千葉工業大学卒業後、システム開発会社でバックエンドエンジニアとして大手決済サービスの開発に携わり、その後ヤフー株式会社でヤフオクの決済システム開発を担当。2016年に独立し、複数のスタートアップでプロジェクトマネージャーを経験したのち、2019年に株式会社PRUMを設立、代表取締役に就任。自身がエンジニアとして挫折を経験した過去から、「挫折せずにまっすぐ成長できる環境」をコンセプトに、未経験からのIT人材育成に力を入れている

取られる理由:単純計算だとそうなる

まず、取られる可能性の話から。

今、日本には100万人くらいシステムエンジニアがいると言われていて、それでも本当は150万人必要、つまり50万人足りていない状態です。

ここでAIによって業務効率化が進んで、今まで10人必要だった仕事が1人でできるようになったとします。単純計算すれば、残り9人分の仕事はなくなりますよね。

シンプルに考えれば、簡単な仕事からどんどんなくなっていく、という理屈は成り立ちます。

でも実は、なくならないと思う理由が3つある

僕はどちらかというと「なくならない」側の意見です。理由は3つあります。

理由①:需要はそもそも無限にある

僕はヤフーにいた時、100以上のサービスを展開している中で、エンジニアが全然足りなくてプロジェクトが進まない、なんてことが死ぬほどありました。

今の人数でやれることを、やれる範囲でやっているだけなんです。「10人でこれをやっているけど、本当は500人分やりたいことがある」というのが、多くの現場の実態だと思っています。

だから10人でやれる仕事が1人でできるようになったからといって、9人分の仕事が消えるわけではありません。むしろ「今まで予算がなくてできなかったこと」に、その分のリソースが回っていくだけです。

理由②:システムは、作れば作るほど複雑になる

たとえばAmazonのような巨大なシステムを、ゼロから作ってくださいと言われたら、何兆円かかるかわからないレベルです。

システムというのは、1個1個継ぎ足しながら構築されていくもの。AIがどれだけ進化しても、「実用的に、お客さんに何かを提供し続けるシステム」を作って保守していく上で、エンジニアがいらなくなるとは正直思えません。

効率化はできても、ゼロになることはない。これが2つ目の理由です。

理由③:最後に効いてくるのは「責任」

これが一番大事な理由です。

AIが作ったシステムでバグが起きて、誰かのデータを間違えました、損害が出ました、というときに、最終的に責任を取れるのは誰でしょうか。人間しかいません。

コールセンターの仕事も同じです。AIに問い合わせても「言いましたよね」と言われたら「すみませんでした」で終わってしまう。でも人間が相手なら、ちゃんと責任を持って対応してくれる、という信頼があるから、僕らは人に話を聞きたいと思うんです。

「責任を取れる」という一点において、人はAIに代替されません。

じゃあ、生き残るために何をすればいいのか

岩本社長

とはいえ、「AIを使わなくていい」という話では全くありません。

エンジニアという仕事は、そもそも「調べて、形にする」仕事です。AIを使わない選択肢はもうありません。パソコンを触れずに仕事ができないのと、同じレベルで必須です。

その上で、これから本当に差がつくのは、人間力だと思っています。

人手が今より余る時代になれば、会社は「誰に仕事を任せるか」を選べるようになります。自己中心的な人、責任から逃げる人には、そもそも仕事が回ってこなくなる。逆に、人から信頼される人、ちゃんと責任を引き受けられる人には、AIがどれだけ進化しても仕事が集まり続けます。

僕自身、正直昔は人間力なんて全然ない方でした。うまくいかないことを人のせいにしてしまう癖もありました。でも、それではダメだと気づいて、少しずつ直してきたつもりです。

AIにできないことを、今から鍛えておく。それが一番の備えだと思っています。

まとめ

  • 単純計算では「取られる」ように見えるが、実際は違うと思っている
  • 需要は無限にあり、システムは作るほど複雑になるという構造は変わらない
  • 最後まで人間にしか担えないのは「責任を取る」ということ
  • これからのエンジニアに必須なのは、AI活用力と、それ以上に人間力
  • 人手が余る時代が来るほど、信頼できる人に仕事は集まる

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この記事を書いた人

岩本 稜平のアバター 岩本 稜平 株式会社PRUM 代表取締役

株式会社PRUM 代表取締役。未経験から活躍できるエンジニアの育成・採用に力を入れ、一人ひとりの可能性を広げる環境づくりに取り組む。現場で培った知見をもとに、エンジニアのキャリアやAI、技術に関する情報を発信している。