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【エンジニア】要件定義の本、最初はどれを読めばいい?おすすめの本4選

要件定義の本、最初はどれを読めばいい?おすすめの本4選

要件定義を任されることになったものの、実務経験がなく、何から手をつければいいのか分からない。ネットで検索すればいくつかの手順は出てくるものの、体系的に、腰を据えて学べる本が欲しいと思ったことはないでしょうか。

書店で「要件定義」と名のつく本を探しても、初心者向けなのか実務者向けなのか、内容の粒度もさまざまで、どれを選べばいいのか迷ってしまいます。そういった場合に合わせて、要件定義の本を選ぶときに確認したいポイントと、レベル別におすすめの本を紹介していきます。

この記事でわかること
  • 要件定義の本を読んでおくことで、実務にどう活きるか
  • 要件定義の本を選ぶときに、まず確認したいポイント
  • 初心者が最初に読むべき、要件定義の入門書
  • 実務で手を動かしながら学べる、要件定義の実践書
  • 本と合わせて読んでおきたい、要件定義に関する記事

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目次

【開発案件】要件定義は経験だけでなく本でも学ぶべき理由

要件定義を任されると、多くの人がまず「経験しながら覚えればいい」と考えます。たしかに実務経験は欠かせませんが、本で体系的に学んでおくかどうかで、実務での動き方には大きな差が出ます。

「何を聞けばいいか分からないまま」ヒアリングに臨むと、困るのは後になってから自分自身

要件定義のヒアリングでは、クライアントが最初から必要な情報をすべて話してくれるとは限りません。たとえば、次のような条件は、相手自身も意識していないことがよくあります。

  • 当日キャンセルはどう扱うか
  • 同時に複数人が予約した場合はどうするか

こうした「相手も気づいていない条件」を、こちらから引き出すのがヒアリングの役割です。この「聞くべきことのリスト」を本で先に頭に入れておかないと、ヒアリングの場で聞き漏らしに気づけません。その結果、リリース直前や運用開始後になって「実はそこまで考えていなかった」という認識のズレが発覚し、手戻り対応に追われるのは、ヒアリングを担当した自分自身です。

我流のまま進めると、次のプロジェクトでも同じ手探りが繰り返される

経験だけに頼って要件定義を進めると、たまたまうまくいった場合でも「なぜうまくいったのか」を言語化できないまま、次のプロジェクトに進むことになりがちです。

  • 我流のまま進めた場合:
    うまくいった理由もつまずいた原因も感覚的なまま次に持ち越され、プロジェクトが変わるたびに一から手探りで進め方を組み立て直すことになる
  • 本で型を学んでおいた場合:
    ヒアリングで聞くべき項目や整理の手順が土台としてあるため、プロジェクトが変わっても応用が利き、経験を重ねるごとに精度が上がっていく

本で「型」を学んでおけば、要件定義を任されるたびに一つずつ経験を積み重ねていく実感を持てるようになります。ここからは、実際にどんな本を選べばいいのか、確認しておきたいポイントを見ていきましょう。

【開発案件】要件定義の本を選ぶときに、まず確認したいポイント

要件定義について書かれた本は数多くありますが、内容のレベルはさまざまです。自分に合わない本を選んでしまうと、途中で挫折したり、実務に活かせなかったりすることになりかねません。ここでは、本を選ぶ前に確認しておきたいポイントを2つ紹介します。

自分が「初めて学ぶ人」か「実務で使う人」かで、選ぶべき本が変わる

要件定義の本は、大きく分けて次の2種類があります。

  • 入門書:
    初めて要件定義という言葉に触れる人向け。図解が中心で、専門用語も一つひとつ丁寧に説明されているため、全体像をつかむのに向いている
  • 実践書:
    実務でこれから要件定義を担当する人向け。架空のプロジェクトを題材にしたケーススタディ形式が多く、実際のヒアリングの進め方や成果物のフォーマット例まで踏み込んで解説されている

今の自分が「言葉の意味から知りたい段階」なのか、「明日から実務で使う知識が欲しい段階」なのかを最初に見極めることで、遠回りせずに済みます。

出版年が古い本は、開発手法の前提が今と異なる場合がある

要件定義そのものの基本的な考え方は時代が変わっても大きくは変わりませんが、本の中で説明されている進め方や事例は、出版された時期の開発手法を前提にしていることがあります。

  • ウォーターフォール型の開発を前提にした本:
    要件を一度で完全に固めることを重視した説明が中心になっている
  • アジャイル型の開発を意識した本:
    要件を少しずつ具体化していく前提で書かれている

今の現場がどちらの進め方に近いかによって、本の内容がそのまま実務に当てはまるかどうかが変わってくるため、購入前に開発手法の前提を確認しておくと安心です。ここまでの2つのポイントを踏まえて、実際にどんな本があるのか見ていきましょう。

【開発案件】が最初に読むべき、要件定義の入門書

まずは、要件定義という言葉に初めて触れる人向けの入門書を2冊紹介します。

「はじめよう!要件定義〜ビギナーからベテランまで」(羽生章洋著、技術評論社)は、

「UI」「機能」「データ」という3つの軸で要件を整理する考え方を、豊富な図解とともに解説している一冊です。要件定義という工程を初めて学ぶ人でも、何を、どんな観点で決めていけばいいのかを具体的にイメージしやすい構成になっています。

この本で学べる具体的な内容:

  • 「UI」「機能」「データ」の3つの軸に分けて要件を整理する具体的な考え方
  • クライアントの「要望」と、開発側が決める「要件」の違いを切り分ける整理の仕方
  • 打ち合わせで出てきた曖昧な要望を、図に描き起こしながら少しずつ具体化していく手順

実務で気をつけたいポイント:

  • 紹介されている図解の型は比較的小規模なプロジェクトを前提にしている部分もあるため、関係者が多い大規模な受託開発では、承認フローや資料の粒度を自分のプロジェクトに合わせて調整する
  • 画面(UI)を起点に考える手法のため、バッチ処理やAPI単体のように画面を持たない要件を定義する際は、そのまま当てはめず一工夫する

「図解まるわかり 要件定義のきほん」(西村泰洋・相川正昭・蓮沼潤一著、翔泳社)は、

図とわかりやすい言葉で要件定義の基本を解説した一冊です。見開き単位で1つのテーマが完結する構成になっており、通勤時間などの隙間時間に少しずつ読み進めやすいのが特徴です。

この本で学べる具体的な内容:

  • 要件定義書に記載すべき項目の全体像(業務要件・機能要件・非機能要件の切り分け方など)
  • 要件定義が、開発工程全体の中でどこに位置づけられる作業なのかという整理
  • 性能・セキュリティ・可用性といった、非機能要件の基本的な考え方

実務で気をつけたいポイント:

  • 1テーマが見開き完結の入門構成のため、個々のテーマの掘り下げは浅め。実務で使うには、次に紹介する実践書とあわせて読むのがおすすめ
  • 図解中心で会話例が少ないため、実際のヒアリングでの具体的な聞き方・言い回しは別途学ぶ必要がある

より実践業務に近い内容の要件定義の参考書

入門書で全体像をつかんだら、次は実際の業務に近い形で学べる実践書に進みましょう。

「手戻りなしの要件定義実践マニュアル」(水田哲郎著、日経BP)は、

架空のプロジェクトを題材に、ヒアリングの進め方や成果物のまとめ方を、現場の流れに沿って学べる一冊です。実際に手を動かしながら要件定義を進めるイメージを持ちたい人に向いています。

この本で学べる具体的な内容:

  • ヒアリングの場で実際に確認すべき質問項目の具体例
  • 出てきた要件に優先順位をつけ、スコープを調整していく考え方
  • 要件定義書としてまとめる際の構成の組み立て方・書き方の実例

実務で気をつけたいポイント:

  • 架空の事例をベースにしているため、質問項目をそのまま流用せず、自分のプロジェクトの業界特性や規模に合わせて取捨選択する
  • 手順に沿った解説が中心のため、想定外の要望変更やステークホルダー間の意見対立が起きた場面への対応は、本の内容を土台にしながら自分で応用する必要がある

「だまし絵を描かないための要件定義のセオリー」(赤俊哉著、リックテレコム)は、

要件定義という工程の役割や基本方針を、体系立てて解説している一冊です。内容はやや専門的で、初めての1冊としてはやや難しく感じるかもしれませんが、実務経験を積んだ後に読むと、自分がこれまで感覚的にやっていたことの背景を理解できる本として役立ちます。

この本で学べる具体的な内容:

  • 要件定義で「決めるべきこと」と「決めなくていいこと」を切り分ける考え方
  • 決めた要件同士に矛盾が生まれないよう、整合性を保つための考え方
  • 要件定義がうまくいかなくなる典型的なパターンと、その予防策

実務で気をつけたいポイント:

  • 内容がやや理論寄り・抽象的なため、実務経験がまったくない段階でいきなり読むと消化しづらい場合がある
  • 具体的な作業手順やフォーマットの解説は少なめなので、その部分は他の実践書と役割分担しながら読み進める

【開発案件】と合わせて読んでおきたい、要件定義に関する記事

本で体系的な知識を身につけたら、より実践的な内容や、要件定義の先にあるキャリアの話もあわせて確認しておくと理解が深まります。当サイト01engineerでは、要件定義そのものの考え方に加えて、要件定義書の書き方、進め方・ヒアリングのコツ、AIの活用方法、上流工程エンジニアとしてのキャリアパスについても、それぞれ詳しい記事を順次公開予定です。

あわせて、既存記事の「要件定義を成功に導く『人間分析術』」では、ヒアリング相手のタイプに応じたコミュニケーションの工夫を、「システム開発の流れを徹底解説」では、要件定義が開発工程全体のどこに位置づけられるかを、それぞれ確認できます。

まとめ:本で全体像をつかみ、実務で経験を積み重ねる

要件定義の本を選ぶときは、自分が「初めて学ぶ人」なのか「実務で使う人」なのかを見極め、開発手法の前提が今の現場と合っているかを確認することが大切です。まずは入門書で全体像をつかみ、実践書でヒアリングや成果物作成の具体的なイメージを補強していくことで、実務に活かせる形で要件定義の知識を積み上げていくことができます。

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Q&A|要件定義のおすすめ本・参考書に関するよくある質問

本を読むだけで、実務の要件定義はできるようになりますか?

本で学べるのは、考え方や進め方の型です。実際の現場では、業界特有の事情やクライアントごとの事情も関わってくるため、本で学んだ型を土台にしながら、実務経験を通じて自分なりのやり方を身につけていくことになります。

どちらか1冊だけ読むなら、入門書と実践書のどちらがいいですか?

これから初めて要件定義に関わる場合は、まず入門書で全体像と用語を押さえるほうが挫折しにくくおすすめです。すでに関連業務の経験がある場合は、実践書から読み始めても問題ありません。

紹介されている本は、Web系・SIer系どちらの現場でも参考になりますか?

要件定義の基本的な考え方自体はどちらの現場でも共通して役立ちます。ただし、アジャイル開発が主流のWeb系現場では、事例の一部がそのまま当てはまらない場合もあるため、自分の現場の進め方と照らし合わせながら読むとよいでしょう。

要件定義の本を読む前に、他に準備しておいたほうがいいことはありますか?

システム開発全体の流れ(企画からリリースまでの工程)を大まかに把握しておくと、要件定義が工程全体のどこに位置づけられるかが分かり、本の内容も理解しやすくなります。

本の内容が古くて、今の開発現場と合わない場合はどうすればいいですか?

要件定義そのものの目的や考え方は本質的に変わらないため、基礎知識としてはそのまま参考にできます。進め方の部分で今の現場と違いを感じた場合は、自分の現場のやり方に置き換えて読むと役立てやすくなります。

この記事を書いた人

岩本 稜平のアバター 岩本 稜平 株式会社PRUM 代表取締役

株式会社PRUM 代表取締役。未経験から活躍できるエンジニアの育成・採用に力を入れ、一人ひとりの可能性を広げる環境づくりに取り組む。現場で培った知見をもとに、エンジニアのキャリアやAI、技術に関する情報を発信している。

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