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【IT業界採用人事】「勉強してるのに作れない…」プログラミング学習の沼を脱出する“割り切り”のすすめ

「勉強してるのに作れない…」プログラミング学習の沼を脱出する“割り切り”のすすめ

「動画教材も最後まで見たし、参考書もノートを取りながら2周しました。なのに、いざ『何か作ってみよう』とパソコンに向かうと、何から書き始めればいいか分からなくて1文字目からフリーズしてしまうんです……」

ーこの記事を書いた人ー

池田さん

株式会社PRUMの採用人事

「今何ができるか」ではなく、「これから何をしたいか」  ー池田 萌乃
新卒でIT・通信系の会社に入社し、システム導入支援やサポート業務を経験したのち、株式会社PRUMに入社。現在は採用ユニットで、候補者一人ひとりの「今何ができるか」ではなく「これから何をしたいか」に向き合いながら、採用活動を担当しています。未経験からIT業界を目指す方が抱える悩みや疑問に、なるべく正直に、寄り添いながら向き合うことを大切にしています。

面談の現場でいつも感じる、真面目な人ほどハマる罠

面談や採用の現場で求職者の方とお話ししていると、こうした悩みを打ち明けてくださる方が本当にたくさんいます。そして興味深いことに、そうやって悩んでいる方ほど、ものすごく真面目で勉強熱心なんですよね。

実は、採用を担当している私自身も、過去にまったく同じ失敗をやらかした経験があります。

私はもともと接客や販売の仕事をしていて、IT業界の知識はゼロからのスタートでした。PRUMに入社したばかりの頃、エンジニア同士の会話に出てくる専門用語が分からなさすぎて焦り、「私もプログラミングを勉強して理解しなきゃ!」と意気込んで学習サイトを始めたんです。

真面目な性格が災いして、「文法を全部覚えてから次に進もう」「解説に出てくるコードをノートに書き写して完璧に理解しよう」とカリキュラムをきっちり進めていました。

ですが、結果はどうだったか。

1ヶ月かけて基礎コースを終わらせ、いざ「簡単な画面を自分で書いてみよう」と真っ白な画面を開いた瞬間、頭の中まで真っ白になりました。「あれ…?あんなに時間をかけたのに、自分は何も書けない…」と、強い挫折感と徒労感に襲われたのを今でも覚えています。

採用人事として見てきた「不合格」になりやすい勉強法

採用の立場からこれまで多くの未経験者の方の書類やポートフォリオを見たり、面接でお話を聞いてきて気づいたことがあります。

それは、面接で苦戦してしまう人ほど「プログラミングを英単語や歴史の暗記と同じように捉えてしまっている」ということです。

学校のテストなら、単語や公式を暗記していれば点数が取れますよね。でも、実際の開発現場で求められるのは「知識の暗記量」ではありません。「道具を使って、エラーと戦いながら形にする力」です。

木工の解説本を何冊読んでも、実際にノコギリを握って木を切ってみなければ棚が作れないのと同じです。多少切り口がガタガタになっても、組み立てながら「あ、ここはもっと強くネジを締めるんだな」と体感していくしかないのです。

私たちが一緒に働きたいと感じるエンジニアも、すべてのコードを頭の中に記憶してスラスラ書いているわけではありません。分からない文法があればすぐにググり、エラーが出たら検索し、説明書を見ながらコードを書いています。

「何も見ずに自力で書けるようになるまでインプットを繰り返す」という目標設定そのものが、手が止まってしまう最大の原因だったのです。

学習の沼から抜け出すための「割り切り」

では、どうすればインプットの沼から抜け出して、自分の手でコードを動かせるようになるのでしょうか。面談でもよくお伝えしている、おすすめの切り替え方があります。

まず、教科書や動画教材は「辞書」として使うこと。最初から最後まで完璧に理解しようとせず、一度流し読みしたら一旦閉じちゃって大丈夫です。「へえ、こういうことができるんだな」という目次を頭の中に作るイメージで十分です。実際のコードを書く段になってから、必要なページだけを開いて確認すればいいのです。

次に、エラーが出たら「ラッキー」と思うこと。初心者の方が一番手を止めてしまうのが赤いエラー文字ですが、エンジニアの世界においてエラーは「失敗」ではなくコンピュータからの「親切なヒント」です。エラー文をコピーしてGoogleで検索し、調べて直す。この泥臭い経験の積み重ねこそが、面接でも評価される実践力になります。

そして、教材のコードを写す「写経」から「1行だけの改造」へステップアップすること。文字の色を青から赤に変えてみる、ボタンの文字を少し変えてみる。そんな小さな変化で構いません。「教材に書いてある通り」ではなく「自分の意思でコードを変えて、画面が動いた」という感覚が得られた瞬間から、プログラミングは一気に面白くなります。

現場で必要とされる「技術の全体像」を知っておく

独学を進めていると「どこまで勉強すればエンジニアとして選考のスタートラインに立てるんだろう」とゴールが見えなくて不安になりますよね。

Webエンジニアの基礎としては、HTMLやCSSといった画面の見た目を作る技術から始まり、画面に動きをつけるJavaScript、裏側の処理を担うPHPやJavaなどの言語、データを保存するデータベース、さらには作ったサービスをネット上に公開するためのクラウド技術など、学ぶべき分野は確かに広いです。

これだけの項目を見ると「こんなの全部覚えるなんて無理だ……」と途方に暮れてしまうかもしれません。

ですが、選考で評価されるためにこれらを「すべて完璧にマスターする」必要はありません。

全体像をなんとなく把握したら、早い段階でこれらを組み合わせて「自分だけの小さなWebサービス」を作ってみる挑戦へ進むことを強くおすすめします。

不器用な作りのサイトでもいいんです。自分の手でエラーと戦いながら形にした経験(ポートフォリオ)は、どんなに教科書を何周もするよりも何倍もの成長と自信をもたらしてくれます。

おわりに:未経験という「余白」を楽しもう

池田さん3

新しい技術を一から学ぶのは、本当にエネルギーが必要です。「周りの人はできているのに自分だけ進みが遅い気がする」と落ち込んでしまう日があって当たり前ですし、不安になるのはそれだけ真剣に取り組んでいる証拠でもあります。

暗記した知識や分かりやすい教材だけに頼るのではなく、不器用でもいいから自分の手でコードを書いて動かしてみる。エラーが出ても調べながら乗り越えていく。その泥臭い実践の繰り返しこそが、どんな現場に行ってもやっていける本当の実力を育ててくれます。

「未経験だから知識がない」のではありません。「未経験だからこそ、これからどんな技術でも吸収していける成長の余白がある」のです。

選考で私たち採用担当が見ているのも、今の完成度の高さより「自分で調べて作ってみた泥臭いプロセス」です。

もし今、教科書を開いたまま手が止まってしまっているなら、今日は一度その本を閉じて、画面の上にたった1行、自分だけのコードを書いてみませんか?

あなたが自分だけの実力を身につけ、ITの世界へ力強く一歩を踏み出していくことを、同じ業界にいる一人として心から応援しています!

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